はじめに
オリンピックで行われる競技種目 「リレー・メドレーリレー」についての基礎知識を紹介します。
どんな競技?
試合人数
1レースにつき8チームで行います。定められた距離を1チーム4人で引き継いで泳ぎ、タイムを競います。
概要
- フリーリレー
フリーリレーでは、各選手が泳ぎ方を自由に選択することができます。
フリーリレーには、4人で100mずつ泳ぐ400mリレーと、4人で200mずつ泳ぐ800mリレーがあります。
- メドレーリレー
メドレーリレーでは、背泳ぎ→平泳ぎ→バタフライ→自由形の順で泳ぎます。
メドレーリレーは4人で100mずつ400m泳ぎます。
主なルールと禁止行為
- フリーリレーでは選択した泳ぎ方のルールに従います。
- メドレーリレーでは割り当てられた泳法のルールに従います。
- 継泳する時に、前の選手が壁にタッチする前にスタート台を離れてはいけません。
- 自分のレーン以外へ侵入してはいけません。
- コースロープ、プールの底に体が触れてはいけません。
勝敗の決着方法
審判による「Take your marks」の合図でスタートの姿勢を取り、スタートの合図があるまで静止した状態で待ちます。合図があるまでに動いた場合は失格となります。
フリーリレーのスタート姿勢は、選択する泳ぎ方のルールに従います。なお、メドレーリレーのスタートは背泳ぎのルールと同じです。
号砲が鳴ったらスタートし、各種泳法でゴールを目指し、タイムの短い者またはチームから順位がつけられます。
予選ラウンド
各組ごとに8チームずつで泳ぎ、タイムを競います。全チームが泳ぎ終わった時点での上位8チームが決勝へと進みます。
決勝ラウンド
予選で残った8チームで泳ぎ、入賞者を決定します。
日本におけるリレー種目
前回大会である2008年の北京オリンピックでは、男子の400メートルメドレーリレーで銅メダルを獲得しています。
女子400メートルメドレーリレーでは、7位に入賞を果たしました。
オリンピックでは、女子400メートルメドレーリレーで2000年のシドニーオリンピック以来の銅メダルを獲得し、日本記録を更新しています。また、男子400メートルメドレーリレーでは、3大会連続のメダル獲得を達成し、銀メダルを獲得しました。
メドレーリレーでの銀メダル獲得は、日本史上初の快挙です。
リオオリンピックでの日本の注目選手
男子リレーでの注目選手は松田丈志(たけし)選手と萩野(はぎの)公介選手です。
松田選手は北京、ロンドンと2大会連続でバタフライでメダルを獲得した水泳日本の大黒柱的存在です。「(北島)康介さんを手ぶらで帰らせるわけにはいかない」という名言を残したのもこの選手です。
そしてもう1人は日本のエース、萩野選手です。ロンドンでのメダル獲得に始まり、大きな世界大会で次々と表彰台の1番高いところに登っています。その彼が団体戦でも活躍してくれるのは心強いですね。
女子では20年ぶりの中学生でオリンピック出場が決まった酒井夏海(なつみ)選手が注目選手です。15歳という若さで大舞台でも動じることはないと評されており、頼もしさを感じる中学3年生です。メドレーでは背泳ぎを担当しています。2020年の東京オリンピックでも期待がかかりますね。
世界のリレー種目
男子はアメリカのチームが3種目で世界記録を保持しており、女子は中国が2種目の世界記録を保持しています。
近年、競技水着の進歩などもあり、2008年の北京オリンピック以降にいずれも世界記録が更新されています。
オリンピックでも、世界記録の更新に注目が集まっています。