リオデジャネイロオリンピックが2016年8月5日〜21日に行われます。
しかしリオデジャネイロでは、治安がヤバい、ジカ熱がヤバい、大統領問題がヤバい、環境問題がヤバいと問題が山積みのようです。
ほんとに大丈夫なのか?リオデジャネイロの何がやばいのかを調べてみます。
リオデジャネイロの何がヤバイの?
近頃、なにかと心配されているリオ五輪。リオデジャネイロの一体何がヤバいのでしょうか。ヤバいと言われる代表的なものをまとめました。
- 治安がヤバい!
- ジカ熱がヤバい!
- 大統領がヤバい!
- 環境問題がヤバい!
- 経済がヤバい!
- 辞退選手がヤバい!
かなりヤバそうですね。ひとつひとつ見ていきます。
1日に殺人15件!?リオの治安がヤバい
キリスト像がそびえ立つコルコバードの丘と街並みの美しさが有名であったリオデジャネイロ。しかし、今のリオデジャネイロの治安は最悪の一言に尽きるそうです。
地獄へようこそ
産経ニュース(2016.7.5)の記事によると、リオデジャネイロは銃規制がうまく行かず、市民・警察の犠牲者が相次ぎ、1日に15人が殺人事件の犠牲になっているようです。
6月12日には、麻薬犯罪組織が中心部の基幹病院を襲撃。警察に拘束されていた組織幹部が奪還されてしまいました。
また、観光客を標的にした犯罪組織も存在し、被害件数は1年間で8万件以上。これを時間に直すと6分に1回、窃盗被害が起きていることになるそうです。
6月28日には、凶悪犯罪増加と賃金の遅配に悩まされるリオ警察と消防士の労働組合が国際空港のロビーで「地獄へようこそ」と横断幕を掲げ、リオデジャネイロの実情を国内外に訴えました。
小頭症で奇形児が続出!ジカ熱がヤバイ
ジカ熱は、蚊が媒介して感染します。発疹、発熱、関節痛などの症状を引き起こしますが、感染者の命には別状ありません。
しかし、妊娠中の女性がジカ熱に感染した場合、お腹の赤ちゃんがジカウイルスの影響を受けて小頭症になる恐れが強いと専門家が指摘しています。
2016年2月時点では、ブラジル国内の新生児の約1〜2%がジカウイルスによる小頭症の疑いがあると診断され、感染人数は150人前後。
これは、2014年に比べて30倍の数値であり、異常な状態にあると言えます。
ジカ熱は収束してきた
2016年7月現在では、ジカ熱はピーク時の10%までその被害は減少し、感染するリスクは格段に減少したということです。しかし、蚊の対策は常に万全にするべきであるとリオデジャネイロの専門家チームは注意喚起しています。
汚職疑惑で歴史的大炎上!ルセフ大統領がヤバい
マネーロンダリング(資金洗浄)疑惑で、ジルマ・ルセフ大統領の退陣を求める動きが活発化しています。
抗議デモを展開する市民団体は300万人にのぼると言われ、ルセフ政権は大ピンチ。
職務停止させられたルセフ大統領
2015年8月ごろ、国内の石油会社べトロ・プラス社が国会議員に賄賂を送っていたことが判明し、元官房長官など複数名が逮捕された事件が発生しました。
この事件を皮切りに、ルセフ大統領にも汚職に関与した疑惑が浮上。
2016年5月には、ついにルセフ大統領への職務停止を求める弾劾裁判が賛成多数で可決し、180日間の職務停止処分を受けています。しかし、ルセフ大統領は辞職する気はないようです。
8月にオリンピックを迎えるための準備が進む中、現地の政権がここまで不安定であると、少し心配になりますね。
まさに巨大なトイレ!グアナバラ湾の水質汚染がヤバい
リオデジャネイロの名所でもあるグアナバラ湾の水質汚染が、かなり深刻だと言われています。
AFP通信によると、650万人のリオデジャネイロ市民と周辺住民合わせた1000万人の生活排水の7割近くがこのグアナバラ湾に垂れ流されてしまいました。まさに巨大なトイレのような状態にあるのだとか。
さらに驚くことに、この湾はオリンピックのセーリング競技会場として使われる予定だそうです。選手の健康が心配になります。
抗生物質の効かないスーパー耐性菌も!
この湾には、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌がウジャウジャいるという報告も。この細菌は、抗生物質の効果が薄く、体内に侵入した場合、深刻な健康被害を引き起こす恐れもあるそうです。
研究チームによると水質は改善傾向にあるそうですが、未だに魚や動物の死骸がプカプカ浮いている状況は続いています。本当に選手を泳がせても大丈夫?
非常事態宣言発令!リオの経済がヤバい
2016年6月18日、リオデジャネイロ州は深刻な財政危機による非常事態宣言をしました。また、州都のリオデジャネイロ市の治安や交通といった公共サービスなどの面で、オリンピックを行う責任を果たせない状態にあるとも発表。
インフラ整備に緊急支援を要請
深刻な税収不足からリオ州は火の車。実際のところ、同州を巡っては、ここ数年から非常事態宣言をいつ行っても不思議ではない状態が続いていました。
具体的には、庁舎のインターネット回線費が滞ったため、一時遮断される事件が発生したり、公務員に対する給与未払い・年金支払いも停止されたりと悲惨な状態にあったのだとか。
原因としては、石油関連企業に支えられるブラジル経済が、ここ数年の原油安に頭を悩まされ、2015年の経済成長率がマイナス3.8%と深刻な状態になっていることが指摘されています。
ブラジル政府がリオ州に29億レアル(890億円)を緊急支援し、立て直しに乗り出したところなので、なんとかオリンピックまでには状況を回復していただきたいものです。
開催が不安!辞退選手がヤバい
オリンピック各国代表選手たちの出場辞退が止まりません。日本では男子ゴルフの松山英樹選手が辞退を表明しました。テニス、ゴルフなどのアウトドアスポーツの選手を中心に辞退者が増えています。
辞退理由としては、ジカ熱への懸念がもっとも多い回答でしたが、もちろん治安への不安もあるでしょう。
世界ランキング2位選手も辞退
男子ゴルフ世界ランキング2位のダスティン・ジョンソン選手(アメリカ)も辞退を表明しました。金メダルを十分狙えるプレイヤーが出場辞退したとあって、世界に衝撃が走っています。
テニスでは、世界ランキング17位のジョン・イズナー選手(アメリカ)や、18位のニック・キリオス選手(オーストラリア)が辞退してしまいました。
安全は確保できるのか?
結論からすると、リオデジャネイロの現状は厳しいと言えそうです。特に心配なのは、治安の問題になるでしょう。選手たちや観光客の安全をしっかりと確保できるのかが焦点になってくると思います。
(image by GATAG フリー素材集)